★エスコイ★
無視されててもいい。
そんなのどうでもいいんだ。
あたしは秋くんを
探すため急いで教室を
出た。
学校を出て、
秋君の家までの道を
探す。
いない、いない。
気付いたら
秋くんの家の前に
立っていた。
「…着いちゃった…」
やっぱり家の中だよね…?
インターホンを押すのに
戸惑う。
秋くんが出てきたら
あたしどうすればいいんだろ?
どうやって話そう?
そんな気持ちばかりが
あたしの頭を駆け巡る。
でも―――…
「よしッ!」
いくらそんな事ばっか
考えてても無駄なんだよね。
言葉なんか選ばなくても自分の気持ちを伝えればイイ。
あたしは深呼吸して
インターホンを押した。