★エスコイ★
#大切なヒト
「きゃああ!おめでとっ!!」
そう大声を出して
あたしを抱きしめている茜。
「うああ、頑張ったねっ!ほんとおめでとう!」
「えへへ、ありがと!」
「まーさか、この2人が付き合うなんてな!」
その横で良輔くんはあたしと秋くんを交互に見ながらそう言った。
そう。
あたしと秋くんは
付き合うことになった。
昨日―――――
公園から秋くんに
家まで送ってもらってるとき―――
「じゃあ…」
「…?何??」
「お前今から俺の女だから。」
「………っえ?!///」
あたしはびっくりして
秋くんを見上げた。
「…っ!こっち見んな///」
あ。秋くん―――
「顔真っ赤だ!」
「違ってかお前もだろ!」
「だ…だって……!」
それって……
“俺の女”
って……
「あたしっ秋くんの彼女って事…?」
「……っ//文句あんのかよ。」
「っえ?!ないよ!嬉しくて…」
そう言って笑いながら
秋くんを見るあたしに
なぜか……
「…それ以上なんか言うと犯すぞ。」
「―――っ//ば…ばかあああ!!!」
……………と、
こんな感じで付き合う
ことになった。
「あ!加奈顔赤い!」
「っえ?!///」
「あはは、昨日のこと思い出してたんでしょ?」
「なっ//」
その茜の言葉に
秋くんまで赤くなっている。
正直言うと、付き合ってるって実感がない。
秋くんは沢山の女の子
から憧れられていて…
そんな秋くんと
付き合ってるなんて、
信じられなくて……
そんなことを考えて
秋くんをぼーっと
見ていたら気付いたのか
目が合った。
「…何?」
「いや…な…何も…」
「ふっ…顔真っ赤。」
「うるさいな!」
秋くんの笑った顔に
朝からどきどきが止まらない。
こんなんで
大丈夫なのだろうか??