★エスコイ★




次の日――――…


「茜!お昼行こう♪」


「うん!屋上行く?」


こうして私達は
お弁当を持って屋上で
食べることにした。


屋上へ行くまでの
廊下を通り、
中庭を通ろうとしたとき――…



「好きです!」



中庭に響いた
女の子の声に私達はつい
声のした方向を向いた。


誰だろー?



って……


秋くん??







女の子。



あたしの胸がズキっ
と痛んだ。


秋くんは
「ごめん、俺彼女いるから。」


その言葉に顔が
赤くなる。


「えっ!」


女の子はびっくり
したような顔で秋くんを
見ている。


そっか。

知らないのか。


そりゃあ
びっくりするよね。


このこと知ってる人
なんて、

茜と良輔くんくらいだ。



「加奈大丈夫?」

「え、うん!ありがと!」


茜は心配そうに
聞いてきた。


「宮坂??」


「あ…秋くん…」


あたしはなんか
顔見ることができなくて
目を逸らしてしまった。


「あ…あたし達これからお昼だから♪」


バイバイ!


と手を振って
秋くんと別れた。




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