★エスコイ★
「本当に何なんだよ!もう!」
あー…
苛々がおさまらない
なんであたしが
突き飛ばされなきゃ
いけないのっ
みんなに付き合ってる
ってことを知られて
いないことが悔しいよ。
「あんたも悪いよ?」
机に顔を伏せていたら
上から茜の声がした。
「はっきり言わない加奈も悪い」
それはそうだと思うし、
自分でも分かってる。
でも…
―――バシッ
「痛いー…」
…今度は何??
「なんで先行くんだよ」
……
あたしは秋くんから
顔を背けた。
「?何怒ってんの?」
「………」
それでも黙りっぱなしの
あたしに秋くんも不機嫌になる。
「……言ってくれないと分からない。」
……………