★エスコイ★






「え?」




あたし…

秋くんに抱きしめられてるっ!



押されて転びそうに
なったのを秋くんに
支えられてそのまま抱きしめられたみたいだ。




「秋くん!は、放して」



みんな見てるっ

てゆうか、睨まれてる気がっ


ところが…



「こいつに手ぇ出すな」




――――は?


ええええええええ!?




秋くんのその一言で
周りが一瞬にして静まり返った。



こいつって、あたしのことだよね?





いつもは秋くんの周りに
いない人たちも、
この空気に何か感じたのか、いつの間にか沢山の人たちが集まっていた。




ど、どうしよう!




「んー、こんぐらいでいいか」



秋くんは皆に聞こえない
くらいの大きさでぼそっと呟いた。




な、何か企んでる?!






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