★エスコイ★
「秋くん、おいしいでしょ??」
お母さんが秋くんに聞いた。
「はい。ありがとうございます。」
お母さんたちにはイツモの裏のスマイルでしゃべっていた。
あたしにだってそうやってしゃべってくれてもいいのに…
あたしは秋くんに食べてほしかった。
秋くんの話を聞いてそう思った。
同情とか、そんなんじゃない。
「ご馳走様でした。」
「もういいの?まだおかわりあるから……」
「いえ。ありがとうございました。」
「ふふ。またいつでもどうぞ」
秋くんはそう言って立ち上がった。
「お邪魔しました。」
―――バタン
「おい。」