★エスコイ★



「……ゅう……」







……宮坂??


今少しだけだけど声がした気がする…。


宮坂なのか??


俺は声がした方へ向かった。



「……う…」


「しゅう〜ッッ…」


……宮坂――――。


ズキ。


宮坂は秋の名前を呼んで泣いていた。


「宮坂!!」


「……秋くん??」


―――ッッ……

秋じゃねえよ…。

すごく悔しい。

だけど今は――


俺は宮坂が落ちている所に行った。



「宮坂……」


「河野くん?」


宮坂は申し訳なさそうに俺を見た。


「……こーのくん!」

俺は宮坂を抱きしめた。

「ごめんな…。」


「河野くんは悪くないよ…」


「俺がお前を追いかけてたらこんな事にはならなかった。」


「そんな事…!!」


今俺は何で宮坂を抱きしめているんだろう?

好きだから??

安心したから??


分かんねえけど…






< 99 / 205 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop