やきもち王子
涙で歪んだ視界の中、
秀がわたしの前に立っていた。
秀、だぁ……
「ぷっ
泣きすぎだし。」
え?
わたし今笑われた?
「う、うるさい!…ひっく」
秀は笑いながらわたしを
引き寄せた。
ちょ、ここ教室っ…!!
「し、秀っ!!」
「最後なんだし、ね?」
ねって……//
そんな風に可愛く首を傾げられても……
でも拒否できない…
だめだなぁ……
赤くなった顔を隠すように
秀の胸に顔をうずめた。