やきもち王子
「ねぇ、秀…
秀はどうしてわたしを選んだの?
どうして……いつもそんなにわたしを
想ってくれるの……?」
嬉しい分だけ不安になる。
ある日突然、全部嘘でした!
なんてことになるんじゃないかって…
でも聞いて、本当に嘘だったら?
怖くて、わたしは無意識のうちに
自分の本心を隠して気付かないふりを
していた。
「わ、たし……強くないよ。
不思議だった。
何もないわたしをどうして好きに
なってくれたのかな?って。
本当にわたしでいいのかなって……
すごく、すごく 不安だった。」
わたしの震えた声で発した言葉に
秀は驚いたようにわたしを見た。