やきもち王子
そして突然パチンと音をたてて
両手でわたしの頬をはさんだ。
「!?い、いた……」
「ばか!!!!!」
え、
バカ!?
わたし馬鹿…?
なんで!?
秀は眉間におもいきり皺をよせていた。
完全にお怒りモード!!
なんでー!?
「なんですぐ俺に聞かないの?
一年も自分の中に溜め込んで……
大体こんなに好き好き言ってんのに
不安になんかなんないでよ!
もっと俺に好かれまくってること
自覚して!!!」
「……好き好きは言われてないけど…」
「じゃあこれから毎日言う!
はるの好きな所も理由もはるが
言ってほしいこと 全部言う!!」
涙がでそうになった。
わたし一年間どうして不安なんて
感じてたんだろう、どうして聞かなかった
んだろう……
この人に、こんなに好かれて
不安になったりしたんだろう。
わたしはとんでもない幸せ者だったのに。