やきもち王子


うちの学校は文化祭の練習時間は少なくて
2週間くらい。
劇もかなり簡単なもので、
衣装や道具は演劇部のものを借りる。


だからその間の2週間は役がある人たちは
必死に練習しなきゃいけないんです;

その上 わたしや秀には生徒会や委員の仕事があって、かなり忙しい。

帰りも遅くなるから先生に車で送ってもら
うから、秀とゆっくり顔をあわせることも
なくて寂しかったりもするし……。


「はる、なんか顔色悪いよ?大丈夫?」

「平気…!疲れがたまってるだけだよ。
 ありがと美和。」


実はここ最近あんまり寝てないせいか、
体調がよくない。

ふらついたりしちゃうこともあるんだけど
姫役が抜ける訳には絶対いかない。

だから頑張らなきゃ!!


「ねぇ本当大丈夫?真っ青だよ?」
「大丈夫!ほら、練習しなきゃ……」


あれ?

目が回る、視界がぐにゃってなって……


やばい………………




−バタン!!


「はる!!!?」


そしてわたしは意識を手放した。




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