やきもち王子
わたしの目の前にはお菓子の山があった。
甘い物大好き!なわたしにとっては
まさに宝の山。
喜んで走りよろうとすると何かが
わたしの右手を掴んで邪魔をする。
なによー!!?
わたしの邪魔をするなんて許せない…!
振りきろうとしてもその手の力は強くて
振りきれない。
それどころかその手の力はだんだん強く
なってきて……痛い!!
ちょっと待って、痛いよ…!!
いた、いたい!!
「痛い!!!」
わたしは叫んだのと同時に起き上がった。
あれ、ここ………保健室?
「はる!!」
声がした右の方を見ると秀がいた。
その手にはわたしの手が握られていた。
「秀……手、痛い;;」
「めちゃくちゃ心配したんだぞ!
美和さんに、はるが倒れたってきいて
心臓止まるかと思った……」
わたしの訴えは完全にスルーされて
しまったけど、わたしはごめん…と
謝った。