やきもち王子
「無理だよその状態じゃ……
ね?代役頼もう??」
「だめ!それはだめ……
だってはるのこんな可愛い姿見たら
惚れない男いない……!
お願いやれるから…やらせて?」
惚れない男だらけだと思うんですが…;
さりげに可愛いって言ってくれた…!
えへへ、嬉しいな……じゃなくて!!
美和に助けを求めようと後ろを向くと
いいんじゃん?と言った。
え、いいの!?
視線を戻すと秀が熱で潤んだ瞳で
わたしをじっと見つめている。
う、
ううう…………
「じ、じゃあ無理しちゃ駄目だからね!」
「うん。」
秀は弱々しくだけどほっとしたように
笑った。
俺は適当にやってるから、とか言って
無理してたんじゃん……
やっぱり秀はすごいなぁ………。
胸がきゅっと締め付けられた。
どうか、どうか何事もなく劇が
終わりますように!!