やきもち王子
舞台の裏で最終準備をしていると
さすがに本番直前なので皆が緊張して
いるのがわかった。
秀を見ると皆に心配をかけないよう笑顔
なんだけど、かなりしんどそう。
2週間、短い時間だったけど
委員会のこと 劇のこと。
わたしは精一杯頑張ってきたつもりだった
でもそんなわたし以上に生徒会長の秀は
頑張ってたんだと思う。
そんなトコ見せないで、
俺はいい加減だから大丈夫なんて
言いながら。
…格好よすぎでしょ!
いつもわたしが助けられてたみたいに
秀を助けたい。力になりたい。
絶対絶対失敗になんてさせない!
ブーーーーー
わたしの決意と共に開演の音が鳴った。