やきもち王子


わたしの出番は後半から。
秀が体調が悪いのを知っているのは
わたしと美和と矢崎くんだけ。

美和は脚本だし、矢崎くんは魔法使い
だからわたしたちの出番までがない所は
秀に頑張ってもらうしかない。

秀、頑張れ……!
わたしは必死に祈った。


−−−−−−…

幸い始めの方は秀の台詞は少ない。
乗り切れるといいんだけど……

「おいシンデレラ!お前は留守番だ。
部屋の掃除でもしてるんだな!」

「………」


……あれ?ここ秀の台詞だよね!?
周りを見ると皆もとまどっている。

ま、まずい…!!
秀は俯いて表情はわからない。

秀ー!!わたしの念が届いたのか、
ぱっと秀が顔を上げた。



「……何で俺が留守番なんだよ」




台詞ちがうーーーーー!!滝汗




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