やきもち王子
はっ!!
つい秀のいつもと違うキャラに翻弄されて
いる間にまた幕が開いてしまう時間に!
秀は一応平気って言ってるし……
「秀大丈夫なんだよね?
しんどかったら言ってね!!
あと、わたしの名前だしたり変なこと
言ったりしちゃ駄目だからね!!」
最後を特に強調して言ったけど、
耳に届いたのかどうか…秀はふにゃふにゃ
笑うだけだった。
………すごい不安;
−−−−−−−………
「兄さんたちだけ舞踏会だなんてずるい、
俺も行きたかったな……」
秀はいかにも可哀相なシンデレラの顔で
せつない声をだした。
え、演技うま!!
あの甘えた可愛いキャラがいいように
作用してるらしい。よかった!
♪チャラチャラチャー
怪しげな音と共に矢崎くん…今は魔法使い
が登場した。
「きみを舞踏会に連れていってあげよう」
「あなたはだれ?」
秀が首をかしげる。
その仕種の可愛いらしさに客席にいる
生徒たちも、先生もうっとりと秀を
見ていた。
こんなこと思っちゃ駄目だけど、
グッジョブ熱!!←