やきもち王子
「お前誰?」
大魔王・爽兄はわたしの肩を抱き寄せて秀を見ながら言った。
こ、こいつ……!
ヤツは完全に楽しんでいる。
わたしが家に連れて来た彼氏にちょっかい
をかけようとしている!!
爽兄はわたしの方を見てニヤッと笑った。
今までこの男の悪魔の行いで、いくつものわたしの淡い恋が散ったことか…
ヤツはまたもわたしの恋を散らせようと
している。
させるものか!!!
「し、秀!!」
表情を険しくさせている秀がわたしを見る。
秀が何か言おうと口を開く。
「あ、お前2番目くん?」
しかし大魔王はそれより前に口をはさんだ。