君と共に


「んもう!『は?』じゃなぃでしょ?
あたしの耳は誤魔化せないんだからね!」


「……なんの事?」


「…ふ~ん。あたしには言えないんだ?」


ちょっと不機嫌そうに紗結は顔をしかめるけど、あたしには何のことだかさっぱりわかんない。

昨日なんかあったっけ?

う~ん。
一人で首を捻ってみる。

……

………

……………!!


「あっ!昨日――」
「杏奈ー!!昨日超イケメンといたんだって!?」


あたしが、口を開いたと同時にクラスメートが群がってきた。

何事?
驚き、紗結からクラスメートたちに視線を移すと、みんな目がキラキラしてるしっ!
好奇心いっぱいって感じでなんか恐い……

しかも、そんなあたしにはお構いなしに次々言葉が降ってくる。


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