君と共に


「おっつかれー!」


ざわついている教室に一際デカい声がしたかと思うと、声の主は当然のようにあたし達の隣りに腰掛ける。

そこにもう一人。


「あっ!奏太(カナタ)っ。」

「おぅ」


紗結の隣りに座るのは紗結の彼氏だ。

嬉しそうな紗結を見てあたしも笑顔になる。

彼氏と一緒にいれるって良い事だよね。
しかもきてくれるんだもん。


でもね。


「どうしたの、二人共?」


このタイミングで一仁達がきた事に嫌な予感がする。


「何って、オメー。決まってんじゃん。
なぁ?奏太」

「ん?…あぁ。1つしかないからなぁ」


いやいや。
決まってないし。
何が1つしかないんですか?


「やっぱり二人も気になるよねー。
て事で、昨日の事詳しく説明してね。」



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