君と共に


レンについて少し歩く。


「どこ行くの?」


あたしの家、逆なんだけど。


「ここ。」


ここ?

う~んと。

このお店に入りたいとか?


あたしがいっぱい疑問符を浮かべていると、突然バタンっと車のドアが閉まる音がして。

目の前の高級そうな車から30代くらいの男性が出て来た。

レンと同じくらいの長身で、ビシッとスーツを着こなしている。


「木山。この子送ってくから。」


「はい。
……どうぞ。」


木山とよばれた男性は、優雅な仕草で車のドアを開ける。

綺麗な顔立ちをしているが、無表情で何を考えているかわからない印象を受ける。

二人の様子を眺めていたあたしだけど、ふと我に返る。


「………は?」


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