君が眠れば

「……平気じゃ、ない。でも、」
「じゃあ、行っておいで。ルーには、俺が叱られるからさ」




にこり、と。
軍人ではない、ガラの親友としての笑みをアレッシュは寂しそうに浮かべた。


抜けられない痛み。

傍にいることの出来ない寂しさ。

失うことへの痛み。


この人の気持ちも背負うんだ。

悟ると、クロレラはしっかりと頷いた。


あの人に、会いに行こう。

そして、二人で他愛もない話をして、

散々甘やかして、

世話やいて、


そうして、穏やかな気持ちで、最期を迎えられるようにしよう。

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