君が眠れば
「どうしたの?」
「たぶん嫌だって言うと思う。聞きたくないって。でも、言わせてくれるかな」
「嫌だってわかってるなら言わないで」
「でも、言わせてほしい」
聡い彼女はきっとある程度の内容を、予測している。
未来の話。
それは夢のある話のようで、今の二人にはもっとも残酷な話だった。
クロレラは結局黙ってしまい、けれども小さく、首を縦に振った。
イエスとは、言わないけれど肯定はする。
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