君が眠れば
「…わかった。約束、する」
それでも。
必死に笑う彼女に、ガラのほうが泣きたくなった。
声を上げて、謝罪したくなった。
ごめんなさい、もう守ってあげられなくて。
ごめんなさい、傷つけることしか出来なくて。
ごめんなさい、一人、先立って。
だから、もう一つの願いは口にはできなかった。
彼女がそれを察しているだろうことはガラも気づいていたが、何も言えなかった。
彼女も、その通りにしてあげることはできなかった。
今は。