君が眠れば

「明日か、明後日か……どっちだと思う? クロレラ」



パチパチと火が爆ぜる夜。

その揺らめく炎を見つめながら、ガラは口を開いた。

敵将も馬鹿じゃない。

乱れた状態での戦闘を避けたのだ、存外早く再びこの場は戦場と化す。


けれど問われたクロレラは――宙を待った女は厳しい表情でガラを見た。



「ルー、貴方……鈍った?」



口に出すのは、問いの答えではない。

これが、冗談交じりでの言葉ならどんなによかったことか。

真剣に問われた言葉に、ガラはひゅっと息を呑んだ。

< 4 / 27 >

この作品をシェア

pagetop