君が眠れば
「明日か、明後日か……どっちだと思う? クロレラ」
パチパチと火が爆ぜる夜。
その揺らめく炎を見つめながら、ガラは口を開いた。
敵将も馬鹿じゃない。
乱れた状態での戦闘を避けたのだ、存外早く再びこの場は戦場と化す。
けれど問われたクロレラは――宙を待った女は厳しい表情でガラを見た。
「ルー、貴方……鈍った?」
口に出すのは、問いの答えではない。
これが、冗談交じりでの言葉ならどんなによかったことか。
真剣に問われた言葉に、ガラはひゅっと息を呑んだ。