君が眠れば
「一番隊長ガラ・ルーバー。この首を、お前らに取れるか?」
踊り出る白い影。
挑発するような口調に、にわかに敵軍が色めき立った。
初戦のような恐れは少ない。
ガイアの魔物の首の魅力に、取り付かれている。
好都合。
にやり、とガラは笑った。
「本日、全力で諸君をお相手しよう」
大きく剣を旋回させる。
とにかく大きな剣だ、威力も絶大だが、その動きには隙が出来る。
けれどガラは厭わなかった。
案の定生まれたがら空きの背後に、槍が迫る。
けれどそれは大きく旋回し、突き刺さったのは地面。
前回飛び回ったクロレラは、今度はぴったりと、ガラの背中を守った。