君が眠れば

鬼だ。

魔物だ。

悪魔だ。




そう味方でさえ思う戦い。

情けも、容赦もなく敵を屠る姿に、誰もが戦慄した。

対峙した敵将も、思わず数歩、じりじりと後退した。


たった二人で、どれだけの屍を生んだ?

どれだけの血を、浴びた?


敵わない、長く戦場を駆けた将は、それ故に戦いた。

けれど容赦はいらない。

ガラは、ゆっくりと剣を構える。






そのときだった。

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