海よりも深い
【春夜side】

告白

両親はついさっき、拓海の言った通り出掛けた
外に食いに行かすのは難しかったから結局拓海の家で飲み会みたいだ
拓海の家で飲んで帰ってくる時は平日ならだいたいいつも夜中1時ぐらい

今、八時・・・か

「俺ら晩飯どーする?」
夏海が冷蔵庫を開けて俺に言う
急に決まった飲み会で、母さんは嬉しそうだったが俺たちのメシの準備はする時間がなかったみたいだ

「んー、なんでもいい」
なっちゃん、俺はメシどころじゃないんだよ
何事も無くいつもの団らん過ごしたらこの二人きりのチャンスをセッティングした拓海に明日殴られる
俺は一人で考え込んでソファで頭を抱えてた

「なんだよ、春夜 調子悪いのかよ?」
なっちゃんが俺の方へ寄ってきて心配そうに覗き込んできた。 あぁ!可愛いっ!!
・・・じゃなくて
「いや、大丈夫」
くそー・・・緊張して笑顔がつくりづらいじゃねーか。

「?、そうか?
んで、晩飯どーする?てか俺作れねんだけど」
腹減ってそーな様子・・・料理は俺の方がちょっとできる
「俺作るから待ってろよ」
立ち上がろうとすると、止められた
「あー、いいって。お前なんか具合悪そーだから座ってろよ。ピザでもデリっちゃおーぜ」
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