海よりも深い

報告

「はよ」
教室には先に登校した拓海がいた
「っす」
明らかに報告待ちなご様子
まーそりゃ、拓海には聞く権利がありますよ

「で、どーだったんだよ」
俺が席に着くなり報告を催促した拓海は前の席から珍しく楽しそうな顔してる

「コクった」
偉そうな態度で言ったのは、半分照れ隠しだけど
「・・・マジ?」
おい、どゆ意味だよ?
「俺は絶対言い出せねーまま今日しょげて来ると思った」
「俺はそんなヘタレじゃねーよ」
・・・予想通りになりかけましたが

「んで?結果は?」
「ん?・・・仲良しよ?」
「・・・それって」
「兄弟として」
はぁ~・・・とでっかいため息が聞こえた
ま、そこは急いでも仕方ない話だ
< 30 / 122 >

この作品をシェア

pagetop