海よりも深い
「ちょっとー、なんなの二人とも!喧嘩するんじゃないわよー!」
一階から母さんが怒鳴る

俺の部屋の入り口に立ってた春夜が、ドアを閉めて俺の方へ近付いてきた

「・・・あのさ、なっちゃん」
「なんだよ」
何目泳がせてんだよ?
続きがあると思って黙ってると、春夜が横に座ってきてかなり近い距離になる
・・・ドキっとした
「俺好きって言ったじゃん」
「・・・うん」
「なんでベタベタしないよーにしてると思ってんの?」
???そりゃ、
「言うだけ言ってスッキリしたからもー俺はどーでもよくなった・・・とか?」
・・・言っててショック。なんとなく・・・
って、春夜がなんかムッとした顔になる。 なんで?俺が怒ってたのに
「あーのーさー」
急にギュ、って手を握られた
正直、心臓跳ねた
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