海よりも深い
だけど
「あ、マジで?俺って知らないことになってたんだ?」
拓海がマズイ、って顔をした

・・・これは、知ってる。たぶん俺以上色々聞いてる

と俺は確信した

「・・・俺が聞きたいぐらいなんだけど、あいつ拓海になんて言ってんの?俺のこと」
こんなチャンスは二度と無いかもしれない。事情を知る第三者が目の前に居て、春夜が居ない。
俺は拓海に詰め寄った

しばらく、下手なことしゃべったらマズイし・・・、って表情だった拓海が、俺が更に詰め寄る様子に観念した様に口を開いた

「ま、俺がずっと聞かされてたのは『なっちゃん可愛い』『なっちゃん大好き』のなっちゃんトークだったんだけど」

う・・・わ。最悪、恥ずかしすぎる
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