海よりも深い
目が覚めたら夜だった
「・・・頭いて・・・」
起き上がるのもダルイ。やっぱ熱あるのかな
「春夜、大丈夫か?」
ドアが開いて夏海が入ってきた
心配そうな様子でテーブルに晩飯らしきものが乗ったトレイを置いて寝てる俺の横に腰をおろす
「なっちゃん、どした?」
心配そうな顔のなっちゃんに、俺はなんだか頭がボーっとしたまま訊ねた
まだ寝起きで状況がつかめてない
「どしたじゃねーよ。寝てると思ったら熱出してるからビックリするじゃねーか」
あぁ・・・、気付いてくれてたんだ
そういえば、額に熱冷ましのジェルシートが貼られてる
「食えるか?」
なっちゃんが、部屋に入って来た時に持ってたトレイをチラっと見て言ってくれるけど、食欲が無い
「今はいらない、ごめん」