緋色の奇跡
凌……

凌………

アナタに会いたい

会って、いつもみたいに頭を撫でてよ

もう、文句なんて言わないから

お願いだから、あなたの笑顔が見たいよ……



階段を駆け上がる

体力が戻っていなのか、1段1段上るのが苦しい

胸が痛い

それでも、私は全力で駆け上がっていく

すれ違う看護士の人たちが、誰も私を注意しないのが、嫌な予感がしてしょうがない


それは……それは………


考えたくもない事が、頭の中に思い浮かんでくる

イヤなのに

そんな事思いたくもないのに……


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