緋色の奇跡
『いやー!!いやっ!!!達杞ちゃん!!!達杞ちゃん』

『み…ずき……無事、だった……のね。よか……った……』


途切れ途切れに聞こえる彼女の声は、弱々しくて一層辛くなる

一体何度この夢を見ただろう

何度も、この場面

そうして私は目が覚める

だけど今日は……


『み……ずき。みず…きのせい……じゃない…からね』


そう言って彼女は弱々しく微笑んで、私の頬を手で触れた


『達杞ちゃん??』


いつもと違う展開に、私は達杞ちゃんの顔を見つめ続けるしか出来なかった


『みず……き……。あなたの……せいじゃ…ないからっ。だから……あなたなら…出来る……から………』



彼女を助けなさい






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