緋色の奇跡
「あった~」
都会における公園が減っているというのは、本当だったのだと実感してしまう
と言うのも、避難所と言えば公園か学校だろうと思った私たち
公園くらいだったらすぐ見つかるんじゃない?と田舎出身の私たちは、結構楽観的に思っていたが、意外とない
結局たどり着いたのは公園でなく小学校だった
これで、逆サイドに歩いて行った方にある避難所に沙良のお父さんがいた日には……考えたくもない
そう思いながら私たちは校門をくぐると、人々が集まるグランドへと進んで行った
多くの人が集まっているグランドには、誰が持ち寄ったのか鍋がいくつか並んでおり、そこから鼻腔をくすぐる香りがしていた
その中にいる人々を縫って進みながら、私たちはたった1人の人間を探していく
「沙良ちゃん??」
そうやって歩いていると、突然沙良の名前を呼ぶ人物の声が耳にとどき、私たちは足を止めた
振り返ってその声の主を確かめた沙良は、驚きの声を上げた
「水谷さん!!」
「やっぱり沙良ちゃんだ。どうしてこんな所に……ってそれどころじゃないね」
都会における公園が減っているというのは、本当だったのだと実感してしまう
と言うのも、避難所と言えば公園か学校だろうと思った私たち
公園くらいだったらすぐ見つかるんじゃない?と田舎出身の私たちは、結構楽観的に思っていたが、意外とない
結局たどり着いたのは公園でなく小学校だった
これで、逆サイドに歩いて行った方にある避難所に沙良のお父さんがいた日には……考えたくもない
そう思いながら私たちは校門をくぐると、人々が集まるグランドへと進んで行った
多くの人が集まっているグランドには、誰が持ち寄ったのか鍋がいくつか並んでおり、そこから鼻腔をくすぐる香りがしていた
その中にいる人々を縫って進みながら、私たちはたった1人の人間を探していく
「沙良ちゃん??」
そうやって歩いていると、突然沙良の名前を呼ぶ人物の声が耳にとどき、私たちは足を止めた
振り返ってその声の主を確かめた沙良は、驚きの声を上げた
「水谷さん!!」
「やっぱり沙良ちゃんだ。どうしてこんな所に……ってそれどころじゃないね」