緋色の奇跡
「それにしても良かったよ、沙良も皆も大きな怪我がなかったようで」


ここに来るまでの一部始終を話した私たちに、沙良のお父さんが微笑みながらそう言った

とても優しそうなお父さん

この父あっての沙良なんだなぁと、感心してしまう


「そういえば、俺んちは大丈夫なんかな??」


呟くように泉くんが言うと、その隣に座っていた沙良が「まだケータイ繋がらないの?」と心配そうに尋ねた


「あ、あぁ。全く繋がんね~」

「そうなんだよなぁ……俺も」


泉くんの言葉に私の隣に座る凌も同意しているのを聞いていると、沙良のお父さんが思いついたように私たちに助言した


「171って知ってるかな??」

「171?」


彼の言葉に沙良が首をかしげていると、彼はゆっくりと私たちに説明し始めた


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