緋色の奇跡
「あのさ……今日の事なんだけど、みんなごめんね」


私が静かにそう言ったのは、今日私が倒れた時の事


「瑞杞……」


私の言葉に沙良がそう呟くと、2人の男の子も私を見つめ返した


「瑞杞っ……」
「沙良、言わせて?」


そう言って私は過去の話をしだした


私が血を見てああなるようになったのは、3年前の出来事からだった

3年前起こった出来事

それは私の姉、達杞ちゃんの死だった

あの日私たちはいつものように仲の良い姉妹をしていた

ちょうど高校入試も終わり、無事に学校が決まったので、達杞ちゃんはお祝いに私を外に連れ出したのだった

昔から、忙しくて両親と話す機会がなかった私が、ぐれなかったのはきっと達杞ちゃんがいてくれたおかげだろう


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