緋色の奇跡
そう考えた私は、彼女を病院へ連れて行ってくれるよう彼らに頼んだ

こんな小娘の話を聞いてくれるのは、もの凄く助かる

良い人ばかりここには集まっているのだなぁと思いながら、私がその場を後にしようとした

突然その腕をグイッとつかまえれて、私は驚いてそちらを振り返った


「お嬢ちゃんは出来れば一緒に来てくれないかな?」


「俺たちじゃ、いまいちよく分からん……」と頭を掻きながら、そうそのおじさんが言うのを聞いて、凌が私の隣りにやってきた


「俺も行って良いなら、良いっすよ?」


まっすぐな瞳で彼がそう言うと、おじさんは少し笑ってから付け足した


「そうだよな~こんな時に恋人と離れるのはつらいわな!おっしゃ、分かった。んじゃ、兄ちゃんにもついて来てもらおうか」


そうニヤッと笑うと、おじさんはサッサと前を歩いて行ってしまう

その素早さに「彼氏じゃない」と言う弁解は入れれずじまいになってしまった


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