緋色の奇跡
「そっち、トリアージは緑だから、看護士に任せて」


ついた大きめの病院は、混乱状態あった

突然どっと溢れた大勢の患者に、彼らは必死に対応しながら処置をしていく


「トリアージ……黒」


その言葉がどこからか聞こえて来た瞬間、私の体を強張らせた

それは誰かがもう、助かる見込みがないと診断されたという事だ

こういう災害や大規模事故において行われるトリアージ

賛否両論あるこの制度

患者と医者、どちらも苦しい中での決断をしている

……いやしなければいけないのだ

そうでなければ、助けられる人々も助けられなくなってしまう事もあるのだから

そう言う中で行われるトリアージ

救命処置の優先順に色を言っていくと、赤→黄→緑→黒となっている

赤は一刻も早く処置の必要な患者

黄は早急ではないが処置の必要な患者

緑が救急での搬送が必要ない軽傷者


そうして黒が死亡もしくは救命不可能を意味しているのだ


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