緋色の奇跡
私の言葉に彼女は驚きの表情を浮かべると、真剣な顔つきになってそのアザを観察し始めた
「この人、どうやって助けたの?」
「食器棚の下敷きになっていたそうです。助け出したのはつい先ほどです」
「最初の揺れの時から圧迫されていたとするなら、あり得るわね」
「ありがとう、ちゃんと検査するわ」そう言うと彼女はストレッチャーに女性を乗せると、喧噪の中に帰って行った
落ち着いて辺りを見渡すと、トリアージタッグを右手首につけている人々
そんな喧騒の中で後ろから響いた声に、私と凌は同時に振り返った
「どうして、主人は診てもらえないんですか!?どうして主人のもとには誰も来てくれないんです!!」
そこには1人の女性と白衣の男性の姿があった
「ご主人は、トリーアージ黒なんです……」
「まだ生きてるじゃないっ!息してるじゃない!!どうしてよっ、どうして診てくれないよ!!」
泣き叫ぶ女性を、看護士の人が男性から離して落ち着かせて始めた
その姿は悲しすぎる
「この人、どうやって助けたの?」
「食器棚の下敷きになっていたそうです。助け出したのはつい先ほどです」
「最初の揺れの時から圧迫されていたとするなら、あり得るわね」
「ありがとう、ちゃんと検査するわ」そう言うと彼女はストレッチャーに女性を乗せると、喧噪の中に帰って行った
落ち着いて辺りを見渡すと、トリアージタッグを右手首につけている人々
そんな喧騒の中で後ろから響いた声に、私と凌は同時に振り返った
「どうして、主人は診てもらえないんですか!?どうして主人のもとには誰も来てくれないんです!!」
そこには1人の女性と白衣の男性の姿があった
「ご主人は、トリーアージ黒なんです……」
「まだ生きてるじゃないっ!息してるじゃない!!どうしてよっ、どうして診てくれないよ!!」
泣き叫ぶ女性を、看護士の人が男性から離して落ち着かせて始めた
その姿は悲しすぎる