緋色の奇跡

突然尋ねられて質問に、私は一瞬とまどった

戸惑いながらも「柊瑞杞といいます」と自己紹介をする

私のその言葉に、彼女は瞳を輝かせると「私は木之下小百合と言います」と手を差し出した

その手に戸惑いながら自分の手を差し出すと、彼女は私の手を掴んでぶんぶんと上下に振った


「あなた、柊達杞さんの妹でしょ！」


次の瞬間出された名前に私は凍ってしまった

それに、気付いてか彼女は「ごめんなさい、無神経だったかしら」と慌てて謝った

そんな彼女に首を横に振りながら私は、姉を知っているのかと彼女に尋ね返すと、彼女は私の言葉にニコリと笑って、首を縦に振って肯定を表した


「柊さんは……簡単に言うと私の後輩ね」


そう言って隣に腰を下ろした彼女は、遠くを見るような目をした

まるで昔を思い出しているような様子


「いつも、柊さんはあなたの事話していたからね～。会えてうれしいわ」