緋色の奇跡
「み、見つからん!!」


残す1人は凌のみだ


くそ~

ここまで来たら、負けられん!!


後ろのベンチでは女の子2人は「瑞杞ちゃん頑張れ~」と、健人くんは「兄ちゃん頑張れ~」と声をかけている


応援では勝ってるんだけどな~


そんなどうでも良い事を考えながら、私は腕をくんで考える

この子たちよりもデカイ凌が隠れられるところだ

そうそうないように思えるんだけれど……

考え込みながら、私は足を進めていく

残すとこはどう頑張ったって、茂みの中くらい

1つ1つ丁寧に探していくと、ある1ヶ所で目がとまった


凌の着ていた服の裾だ


その方に足を進めて行って、私は眉をひそめた


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