sweet love

初恋

「梓依！」
朝から姉に呼ばれ、勢いよく飛び上がる。

あたしはどこにでもいる平凡な中学生。
名前は柊 梓依。

『梓依聞いて・あのいとこのかなっちいたじゃん。結婚すんだって。』

かなっちってあの顔の良い美大生。

結婚しちゃうのか…ちょっと残念。

別に好意が合ったわけではないんだけど。

『今日両方の親族との顔合わせだから…梓依も行こ！』

え？行きたくない気持ちの方が大きいのに

お姉ちゃんは勝手に親に許可とってるし…

ってか今日は新学期が始まって１ヶ月してだんだんクラスが
深まりつつある時の日曜日。

日曜日くらい寝かせて。　

まるで親父みたいなセリフを頭に思い浮かべる。

『お姉ちゃん！今行くの？』

梓依は目をこすりながら部屋をでた。

『もちろん・早く準備してよ！』

まぢかよ…

梓依は急いでクローゼットの服を取り出して

適当に前にある服をきた。

まぁ人の顔合わせだしどうでもいいか。

『梓依。早く』

『今行く。』

鏡の前で少し髪の毛をセットして準備完了。
梓依は大急ぎで玄関を出た。


重々しい空気の中話を始めたのはお姉ちゃん。

『かなっちと美雪さんの結婚を祝って乾杯しますか？』

『そ…そうね？』

相手のお母さんは怪訝そうな顔をすりお父さんにそう言った。

『乾杯！』

かちん…

グラスのぶつかり合う音がする。