60億人の自分
4人目
「戦争をしている並行世界の自分」より
出兵、出兵、出兵、息が止まる暇もなく
戦い続けている。
強制的に起こる戦い、強制的な環境。
それは、他の世界でも同じかもしれない。
でも、私は、目の前に直面しているのである。
遠ざかった地平線の上にある軍艦に私は搭乗している。
飛行機、いや、戦闘機の轟音がありふれていて、
コオロギ一つ鳴かない。
暗い空気だ。暗い。どういう戦争だと疑問に持っている
ことだろう。しかし、戦争とは理不尽で説明がつかないものさ。
君たちに表現できるのは、これくらいしかなかったのだ。
並行世界の自分よ。戦争に参加していないのなら、それを
不幸と思わないことだ。
手紙を確かに受け取ったと、書ける
インクが残り少ないようだ。
ペンの補充も足りない。
だから、これくらいしか言えない。
「手紙を、ありがとう」
どこかの並行世界にいる自分へ
出兵、出兵、出兵、息が止まる暇もなく
戦い続けている。
強制的に起こる戦い、強制的な環境。
それは、他の世界でも同じかもしれない。
でも、私は、目の前に直面しているのである。
遠ざかった地平線の上にある軍艦に私は搭乗している。
飛行機、いや、戦闘機の轟音がありふれていて、
コオロギ一つ鳴かない。
暗い空気だ。暗い。どういう戦争だと疑問に持っている
ことだろう。しかし、戦争とは理不尽で説明がつかないものさ。
君たちに表現できるのは、これくらいしかなかったのだ。
並行世界の自分よ。戦争に参加していないのなら、それを
不幸と思わないことだ。
手紙を確かに受け取ったと、書ける
インクが残り少ないようだ。
ペンの補充も足りない。
だから、これくらいしか言えない。
「手紙を、ありがとう」
どこかの並行世界にいる自分へ