執事と羊
ー宝井龍夜SIDEー



美優お嬢様が....戻ってこない。


君島様に連れていかれて
すぐに戻ってくると思っていたけれど...



何してるんだ?



俺は今、君島様の妹の方と一緒にいて
2人の帰りを待っている。




いっこうに帰ってこない2人に
なぜか胸騒ぎがする。



気のせいだろ。そうに決まっている。




「ねえ宝井さん。」



「はい、なんでしょうか?」



突然君島様の妹の柚様が
話しかけてきた。



「美優ね、前はもっと冷めていたの。」



「美優お嬢様がですが?」



「ええ、前は何をしていても
作り笑いとか..何処かつまらなそうだった。」



そうなのか...
俺と初めて会ったときはそうは
思えなかったけど.......



美優お嬢様の過去を初めて知った。



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