執事と羊





君島兄妹を玄関まで送って
どこにいるのか分からない美優お嬢様を
捜しに、廊下を転々と歩いていた。




一番いると思っていた美優お嬢様の
部屋にはいなくて、



次にリビング。


お風呂場。


お母さん様の部屋にもいなかった。





「あら、宝井さんどうしたの?」



「奥様。
美優お嬢様が見つからなくて.....」




「部屋にはいなかったの?」




「はい、一通り捜したのですが
どこにもいませんでした。」








奥様は何か考えるようにして
急に口を開いた。



「じゃあ、地下にある
倉庫は捜したかしら?」




倉庫.....?
そんなのがあるのか。
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