執事と羊
「.......何で話したんだ。」
お父さんは怒りをおさめるかのように
静かに、でもドスのきいた声で
宝井さんに言った。
「私が...美優お嬢様の事を
好きだからです.........」
バンッ!!!!!
お父さんは机を思いきり叩いて
部屋のドアを開け、出て行ってしまった。
なんで?
駄目なの?
あたしに好きな人ができれば
婚約を解消してくれるって言ったのは嘘?
お父さんなんて大っ嫌い!!!
ーーーーー.............
バタンッ
出て行ったはずのお父さんが
何か紙を持って戻ってきた