執事と羊
「美優は?」
お父さんは視線だけあたしに向け
早く返事をするように
催促してきた。
あたしだって.........
「サインする。」
言った。言っちゃった。
でもね、後悔なんて無縁なの。
あたし、宝井さんのこと好きで
誰にも渡したくなくて、
ずっと傍にいてほしいの。
だから、婚約なんて喜んでできる。
「貴女が......美優ちゃん?」
宝井さんのお母さんが
あたしの顔を覗いて聞いてきた。
お母さん、めちゃくちゃ美人なんですけど.....
同じ日本人だとは
到底思えない程の美の持ち主。
だから、宝井さんもカッコイイんだ。
宝井家のDNAすごいな....