執事と羊




パタンッ....


お父さんお母さん達を
リビングに残してあたしと宝井さんは
部屋に戻った。




「今日は色々と疲れましたね?」



「そうですね?
宝井さんは大丈夫?」



「龍夜。」



「へ?」



「婚約者です。
いつまで名字で呼ぶんですか?
それに、『宝井』とは本当の名字では
ないのですから......」



龍夜。



龍夜。


心の中では何度も言えるのに
それを口に出すことが出来ない。


すっごく恥ずかしくて
心臓まで真っ赤になっちゃいそうなくらい....




「今?呼ぶの?」



「はい。」


「りゅ..りゅう...........」


う〜その先が言えない!!
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