執事と羊



「ありがとう......」



「怖いのですか?」


怖い.........
さっきまでは怒りの方が上だったけれど
今はお父さんに対して
反抗することに少し怖いと思っている。



やっぱり、まだまだ子供なのかな....



ギュッ



「えっ?」


あたしの視線は宝井さんの手


宝井さんはあたしの手を握ってきた


なんで?



「こうすれば、怖いこともなくなります。

まぁ、ただのオマジナイですけれどね?」



繋がれた手は宝井さんの
温もりが直に伝わった。




「ありがとう......」



「では、いきましょうか。」



「うん。」



ゆっくり、家の敷地握って入り
見慣れた噴水の前を通る


はぁ、やっぱり緊張する〜
< 33 / 536 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop