執事と羊
「あぁ...遼くんね」
何故かピリピリとした
雰囲気が漂う
お互い黙ったままで何も言わない
飲みかけのアイスティーは
すっかり氷が溶けてしまっていて
コップに水滴が付いていた
「ねえ、あんたって彼氏とかいるの?」
急に遼くんが口を開いた
あたしは驚きながらも返事をした
「その人ってどういう人?」
龍夜は、カッコよくて
紳士で....時には意地悪で
でも、危ない時は助けてくれて....
一言じゃ言い表すことができない
一言じゃ足りなくて
一生をかけても好きな所を言えるよ?
「聞いてる?」
「あ///うん....」
「その人は...あたしにとってかけがえのない人。
その人がいないと寂しくて
心にポッカリ穴が空いたような気分になるの。」